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【地震】その天井は本当に大丈夫?天井の耐震化は実はとても重要なんです!【耐震化】

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つい先日起こった熊本の大震災。東日本大震災も記憶に新しい中、いろんな意味で日本を揺るがしました。

 

建材メーカーで働く(下っ端だけど)身として、地震が起こると頭に浮かぶのが建物の耐震です。

地震が起きたとき、建物が崩れて下敷きになり、行方不明や不幸にも亡くなられる方がいらっしゃいます。

ただ最近の建物は耐震に対してとてもデリケートになっていまして(耐震偽装事件とかもありましたよね・・・)、地震が来てもびくともしない物件が増えてきました。

 

ただ仕事をしていて感じたことは、確かに「建物の耐震化」は法律もできてちゃんとしてきてるんですけど、建物の中、特に「天井」の耐震化はまだまだなのが現状です。 

 

「天井」の耐震化?と普通の人が聞いてもピンとはこないと思います。でも建物の中の耐震化ってものすごく重要ってこと、ご存知でしたか?

 

地震が起こることで建物が壊れなくても、天井が「落ちる」ことで建物の中にいる人が大ケガを負ったり、最悪亡くなる、というケースも過去にありました。

 

現状今回の地震でも空港の天井が起きてきて、機能が停止した、といこともありました。

 

【熊本地震】空港ビル天井崩落で全便欠航

 

というわけで建材メーカーで働いてるので、多くの人に天井の耐震化は大事だよ!という啓蒙活動と新しく入った後輩に説明する練習のためにご説明いたします。

 

建物が頑丈でも建物の中が耐震化してなかったら…

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そもそも天井って耐震化が必要なの?という話ですよね。業界に携わっていない人ならそもそも天井なんて意識しないのが普通だと思います。

 

なぜ耐震化が必要か、それは地震が起きたら天井が「落ちて」くるからです。

 

…「落ちる」って書いてもあんまりイメージしづらいと思います。

 

地震が起きたら頭の上から10kgのものが突然降ってくる・・・って書いたら怖っ!って思いますよね。

 

天井が落ちるってのはまさにそういうことなんです。地震が起きると地震の揺れで天井が壊れてしまい、上から部材が落ちてきて、それでケガを負ってしまうんですね。

 

いくら建物が頑丈でも、建物の中が脆かったら意味がありません。

 

人に対して被害が無かったとしても、公共の場所で天井が落ちたらどうなるか・・・

 

例えばみんなが避難する場所(学校や公民館)、ライフラインを管理する場所(発電所)、交通機関(電車や空港)の天井が落ちてきたらどうなるか。

避難所は使えなくなるし、ライフラインの普及も遅れるなど、普及が遅れる一方になります。(上に貼ったニュースがまさにそうですね)

 

ポイントは建物そのものが耐震化していても、建物の中、特に天井が耐震化していないと地震の被害は収まらない、ということです。

 天井の耐震化は未だに意識が薄い

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それだったら早いこと天井も耐震化したら良いじゃないか!という話になるんですが、問題はいままで天井の耐震化に対するルール・・・法律が無かったんですよ。

 

当然天井を作るときのルールブックみたいなものには「落ちない天井を作りましょうね!」とは書かれていたんですが、どれくらいの地震だと落ちるか、といった具体的なことは特に無かったんです。

 

そして時は流れ、今までに各所で大きな地震が起き、天井が崩れるという自体が相次いで起きたので、ちゃんと実験に基づいたデータを出して、どんな地震が来ても落っこちないような天井を作ろうね!という流れになったわけです。

 

というわけで天井を扱う建材メーカーの人々は日々落ちない天井を普及するため、奮闘しているのでございます。(あぁ休みが欲しい…

そもそもなぜ地震で天井が落ちるのか

地震が起きた時ってなんで天井が落ちるの?というお話。

業界の人以外の人がきいても( ´_ゝ`)フーンってなるかもしれませんが、一応説明を(後輩に教えないといけないしなぁ…

 

スーパーやオフィスや公共の施設…そのような建物の天井はほとんどが「つり天井」です。

読んで字のごとく、上から吊り下げてるから「吊り天井」です。単純!

 

上から吊っているということは、地震みたいな揺れがおこると、吊られている天井も一緒に揺れます。丁度ブランコを揺らすイメージですね。

 

地震というのはものすごいエネルギーを持っています。震度が強いと当然揺れの力も強くなります。

 

そんな激しい揺れが天井にも伝わったら…天井も地震が起こした強烈なパワーで動きます。

激しく揺れた天井はどうなるか、勢いはそのまま壁に何度も激突します。

強い衝撃が天井をぐちゃぐちゃにして、上から吊っていた部材が壊れて天井ごと落ちる…

 

こういった流れで天井が地震によって壊れてしまい、上から重たい材料が降ってくるわけです。そりゃあひとたまりもない!

 

幸いけが人が居なかったとしても、天井の部材が落ちてきたら撤去も大変です。特に空港などの広い場所で天井が落っこちたら機能が停止してしまいます。

 

そうならないために登場するのが天井の「耐震化」。天井は地震の激しい揺れで壊れてしまう…ということは、

 

激しい揺れでも落ちないような部材を使う。これぞ天井の耐震化です。(ものすごく大雑把にいうと、です。)

 

 

理屈だけ書くと当たり前やないかい!というツッコミがきそうですが、つい最近(2011年に国土交通省から告示…法律みたいなものが発表されました)までしっかりと基準がきまっていませんでした。

 

ということは建物の中の耐震について意識が薄かったとも考えられます。建物そのものの耐震化はテレビで騒がれていても、仲間ではテレビで取り上げられるほどではなかったんですね。

そう考えるともっと耐震化を勧めなくちゃあいけないな、と思いませんか?

 

これからは建物の中の耐震化が大事!

 

あんまり専門的なことを書いてもわからなくなるので(先輩、ちゃんと勉強します)、とりあえず知ってもらいたいことは

 

  1. 建物そのものが耐震化していても、建物の中が耐震化していないと大変
  2. 今まで建物の中(天井)の耐震化の意識は薄かった
  3. 今では天井の耐震化が義務付けられていて、今後天井の耐震化を広めていく必要がある

ということです。

普通生活している中で天井なんて業界の人以外ほとんど意識されないものなんですが、そんな天井も地震が起きた時、耐震化をしていないと大変だよ!ということを頭の片隅に置いといていただけると幸いです。

 

そして建材メーカーで働く人々もみんなが安心して暮らせる空間を作るために日々頑張っているんだよ!というメッセージで締めたいと思います。

 

駆け出し建材メーカーで働くサラリーマンからでした。

 

 

 

それではみなさんいい夢を(締めの言葉


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