麻雀は感覚とカンのオカルト派、daisen(@kiteretu1101)です。
麻雀を嗜んでいる方で麻雀の本を読む人の割合はどのくらいいるのでしょうか?
科学する麻雀を筆頭に、近年様々な麻雀本が出版されていまして、どれも非常にレベルの高い、ためになる本が出版されております。


そして最近出版された麻雀本。その名も
「麻雀 傑作「何切る」300選」
麻雀をやっている方で耳にする「何切る」。ツモって来た配牌からどの牌を切るのが正解か、という一種のパズル的な問題ですね。近代麻雀の隅っこに書かれているあれです。
そんな何切るを300問も集めたという、よほど麻雀が好きな人か、麻雀中毒ぐらいの人しか読まないような本ですが、麻雀が強くなりたいという中級者、麻雀を知ったばっかりの初心者、ネット麻雀でさらに上の位を目指したい!という人にうってつけの本です。
ぶっちゃけ言うと麻雀の「お勉強」なんですが、これをちょっと読むだけでも麻雀の腕がグン!と上がります。それほどこの本はオススメしたいです。
麻雀初心者から麻雀上級者まで雀力アップ間違いなしの本です。
「何切る」オタクが選んだ至高の300問。どれもハズレ無し!
著者は麻雀ブログを運営されており、自称何切るオタクのG・ウザクさん。ブログ内でも様々な何切る問題を取り扱っている何切るの猛者です。
著者のブログ⇛麻雀本を斬る!麻雀ゲームを斬る!!
そんな何切るオタクとネット麻雀「天鳳」の天鳳位(8人しかいないすごい人)の方と1000問以上ある何切る問題から選りすぐりの300問を掲載したというこの本。
自分も早速買って解いて見ましたが、どれもガッテンばかりの良問・難問がそろっています。正直よほど腕に自信のある人でも全問正解、正解率9割は厳しいんじゃあないでしょうか。
ウザクさんのブログにも載せてある例題です。貴方は全問正解できるでしょうか?(解説は本を買って確認して下さい。

(問題ごとに看板娘のつぶやきが書かれているのも特徴。かわいい。)
いままで何切る問題というと意見が分かれたり、問題として微妙なものがおおい印象がありましたが、さすが何切るオタク。どの問題もおもわず「なるほどぉ」と唸る問題ばかり。
全問題が「納得できる答え」ばかりというのがいいんですよね。(もちろん人によってはびみょ~な問題もありますが、それは置いといて…)
ブログにも書かれていましたが、今回選んだ300問は「意見が極力分かれず、なおかつ実践でも充分使える問題ばかり」だそうです。
実際に問いてみて「あぁ~!実践でもこんな形の配牌だったなぁ」という問題が多い印象。ある程度問題を解いていくと似たような配牌もあるので、実践でも充分に対応できる問題もあります。
初心者にもわかる「アバウト何切る理論」。牌効率の基礎が簡単に理解できる
何切る意外にも閑話休題のコラムとして「アバウト何切る理論」が掲載されています。

引用元:【ウザク本】アバウト何切る理論
デジタル麻雀ではおなじみの「5ブロック理論」「3ヘッド最弱理論」から、何切る問題でも使える「イーシャンテンピーク理論」「迷った時は両面固定」などこれさえおぼえておけば大体の牌効率がわかるという理論が書かれています。
この「アバウト」というのがポイントで、何切る問題を解くのが嫌になったら、とりあえずこのコラムだけ読んで見るのもOKです。
大体の何切る問題も、この理論に基づいており、とりあえず「こういうときはこうしておけばいい」というスタンスで覚えておけばいい、というのがわかりやすいんですね。
理論、というとなんだか小難しいイメージですが、ちょっとした公式を覚えておくだけでも雀力はかなり上がります。特に麻雀を覚えたての初心者には絶対読んで欲しいです。
麻雀の技術の基本である牌効率の要点をさらっと書かれているのがこのコラム。下手な本を読むよりこのコラムだけでも全然元が取れます。
個人的には「迷った時は両面固定」というのが目からウロコでした。気になる方は是非書店へ(ダイレクトマーケティング
校正の鬼が編集。圧倒的な読みやすさがポイント
何切るのオタクであるウザクさんですが、もう一つの顔がありまして、それが「構成の鬼」であるということ。
様々な麻雀本の校正を裏?で行っており、最近の人気麻雀本も彼が校正を行っております。
何切る意外にも麻雀本のレビュアーであり、麻雀本の校正にもケチを付ける目を光らす徹底ぶり。(本職が校正屋なんでしょうか?)
ご本人もブログで読みやすさを徹底した、というだけあって、とにかく「読みやすい」のがこの本のグッドポイントです。

今回のウザク本は、ページ引用一切なし。問題への引用も一切なし。
セット問題もいくつかあるので、「問◯との違いで・・・」なんて書き方をすれば、もっとわかりやすくできたかもしれないが、それよりも「どこから読んでも大丈夫なように」「どんな読み方をしても良いように」こっちを優先した。
今回の本は1ページ3問構成だが、普通に順番に解いてもいいし(縦読み)、ページ毎で1問ずつ解いていってもいい(横読み)、読み方は読者の自由だ。
「見やすいように牌は改行させない」などなど、姑かよ、ってほどの細かさ。でもこの細かさがポイントで、問題も1ページ3問、途中でコラム、解説も短い、とものすごくシンプルなんですね。
さらに業界初?の受け入れ枚数の表示。これはいままでの何切るには無かったそうです。パット見どれが受け入れ枚数があるかがわかるのも親切ですね。麻雀初心者もとりあえずこれを切ったら得なんだな、というのが一発でわかります。
麻雀も素振りが大事。繰り返し解くことで基礎雀力アップ
この本の感想を一言で言うと麻雀の「素振り」に似ています。
AだからB、よってC、みたいな論理的(デジタル)な部分も多々ありますが、これをどうやって「活かす」ことができるかが重要です。
いくら知識があっても、それを活かせないと宝の持ち腐れと同じように、実践で使えるかどうか。
その「実践で使えるか」という問にたいして、この本は自信をもって「はい」といえます。牌効率だけに。
理論だけでなく、大量の問題を解いていく内に、体の中に染み付いているんですね。小学生が九九の表をぱっと言えるように、実践で似たような形があったらすぐに答えられる。
この体系化のプロセスを一番効率的に行えるのがこの本では無いでしょうか。
いやいや何切るとおっしゃります、麻雀は場の状況を見ないとダメだよ。
…と反論する上級者もいらっしゃるとおもいます。でもその状況に対応するのも全ては基礎があってこそです。
野球でも素振りだけでは変化球に対応できない、という意見と一緒で、変化球が来てもキチンと打てるように素振りをするんです。
そんな麻雀の基礎力を身につけれるのがこの本です。まるで駅でナンプレを毎日解いてるおじさん。…とは違うか。
麻雀初心者から上級者まで、雀力アップに役立つ一冊
著者曰くどこから読んでもOKな何切る問題ばかりの一冊。
問題も難易度やテーマごとに割り振られておらず、すべてランダムに掲載されています。
なので麻雀を覚えたての初心者がためになる良問はもちろん、腕に自信のある上級者でも歯ごたえのある難問もあります。
開いた時間(フリーの待時間とか)にちょろっと読むだけでも全然違います。内容もシンプルですし、スキマ時間に勉強、みたいなノリで読めるのもポイント。
手頃なお値段でものすごく濃い、でも後味あっさりな問題ばかりですので、麻雀が強くなりたい人はベストバイですよ!

編集者の福地さんの麻雀本。こちらもオススメです。

それではみなさんいい夢を(締めの言葉